最近、台湾について日本のテレビ番組で取り上げられることもよくありますよね。
朝食のお店やドリンクスタンド、夜市などが紹介されることが多いですが、街中にあふれるスクーターの多さも紹介されることがあります。
手軽に乗れて便利なスクーターですが、事故が多いのも現実。
また、「台湾人はハンドルを握らせると人が変わる」と言われることもあるくらい、車の運転がかなり荒いです。
今回は、台湾の交通事情についてお伝えします。
もくじ
ルールはあってないようなもの?!
台湾でももちろん交通ルールが存在します。
赤信号で右折すると600~1,800元、信号無視で1,800~5,400元など高い罰金があるにもかかわらず、そういったルールを守らない台湾人も多いのが現実です。
とにかく多いスクーター
台湾の主要交通手段の一つ、スクーター。
所有台数は約2,200万台で、国民1人につきほぼ1台所有していることになります。
筆者自身も5年ほど前に台湾で免許を取得し、スクーターに乗っています。
住んでいるのが台北であれば、バスや地下鉄が発達しているのでスクーターがなくても問題ないと思いますが、筆者が住んでいるのは桃園市。
最寄りの駅からスクーターで20分、バスなら30分、そのバスも本数が限られている……という場所です。
最初は「危ないし絶対無理!」と思っていましたが、運転できるようになるととても便利で、今では欠かせません。
スクーターに乗る側としては、車が渋滞していても横をスイスイ通れるのがとても便利です。
しかし、バスやタクシーを降りるときに車の横をすり抜けて行くスクーターとぶつかる可能性も。
旅行中にバスやタクシーなどを使う場合は、降りるときにしっかり後ろを確認するのを忘れないようにしましょう。
最近ではgogoroやe-movingという電動のスクーターも増えてきました。
環境にはいいのかもしれませんが、電動スクーターは運転時とても静かなので、注意していないと後ろから近づいて来ても気づかない可能性もあります。
とにかくスクーター人口が多いので、台湾旅行時には車同様スクーターにもご注意ください!
運転のときは人が変わる台湾人
台湾へ旅行に行ったことがある日本人は大抵「台湾人はフレンドリー!」という印象を持つことが多いようです。
親日ムードもあり、たしかに台湾人はフレンドリーなのですが、ハンドルを握らせるとなぜか一変。
特にバスやタクシーは運転が荒く、気分が悪くなることもあるほど。
日本では歩行者優先ですが、台湾では信号が青でものんびり歩いていたら轢かれる可能性大!
カーブしてくる車も容赦してくれません。
一応台湾でも歩行者優先とは言われているようですが、実際は車優先の傾向が強いため、道を渡るときなどは十分に注意が必要です。
※2020年9月より、歩行者優先のルールが強化されました!ただし、歩行者もきちんと歩道を歩かないと罰金が課される場合があるのでご注意ください。
毎日のように目にする交通事故
台湾で起こっている交通事故の件数は、毎年約30万件。
日本においては2018年が約43万件、2017年が約47万件。
台湾の人口が約2,400万人、日本の人口が約1億2,000万人ということを考えると、交通事故発生率はかなり高いといえるのではないでしょうか。
自分が注意していれば防げるような事故であればいいのですが、ニュースを見ていると後ろからスクーターが突っ込んでくるなど、防ぎようのない事故もよく見られます。
台湾の教習所は、よくも悪くも適当
筆者は台湾で車とスクーターの運転免許を取得しました。
もう5年ほど前になるので、今は少しやり方が変わっているかもしれませんが、台湾の教習所はかなり適当です。
日本の教習所では、仮免許を取得して、路上教習を受けて、卒業試験・学科試験を受けて……と比較的細かいステップを踏んで免許を取得しますよね。
教官もマンツーマンでしっかり丁寧に運転方法を教えてくれると思います。
台湾ももちろんマンツーマンで教えてくれます。
でも一通り教えて、何回かやり方をチェックしてくれたら、「あとは自分で練習してみて」と別の学生のところに行ってしまったり、ごはんを食べに行ってしまったり……。
毎回そんな感じでした。
また、日本では路上教習で高速道路などにも行くかと思いますが、筆者の場合、教官を助手席に乗せて一般の道路を1回(1~2時間ほど)走っただけでした。
このように、教習所では基礎中の基礎しか習いません。
実際に運転に慣れていくには、免許取得後に自分で運転していくほかないのです。
運転時に人が変わるという点と、あまり運転技術が高くない人も路上に出ている可能性がある点を考慮すれば、事故が多いのも納得です。
おわりに
フレンドリーな台湾人が運転で豹変してしまうのは残念ですが、これはもう変えようがありません。
せっかくの台湾旅行、事故に遭うことがないように十分ご注意くださいね。
また、バスやタクシーに長時間乗る予定がある場合、乗り物酔いしやすい方は酔い止めを持っていくと安心です!