台湾の冬の風物詩!旧正月マーケットに行ってみよう

西暦の新年が過ぎてしばらくすると、台湾と含む中華圏では旧正月一色になります。

旧正月は過年(グォニエン)または春節(チュンジエ)と呼ばれ
旧暦の日付となるため毎年日付が違うものの、だいたい1月中旬~2月初旬。
日本よりは温かい台湾でも、一番寒い時期となります。

台湾の旧正月は未だに伝統を大切にする方が多く、
除夕(チューシー)という旧暦の大晦日の前日は大掃除、
そしてその大晦日の日は、どの家庭でも家族で集まって夕食を食べるそう。
日本と少し違うのは、その大晦日の夕食が一番大切な食事だそうで
そのためにみなさん実家に帰省するので、地方出身者が多い台北は一週間まるまるゴーストタウンになります。

台湾の旧正月は、おせち料理のような「年菜(ニエンツァイ)」を準備して
そしてたくさんのお菓子、あとはめでたい食べ物のからすみなど
食べて、食べて、食べて・・・の数日間。

日本では近年ではお正月期間もほとんどお店は営業していますが
台湾ではチェーン店や大型スーパー以外はかなり閉まってしまうため
事前に十分な量の食べ物を用意する必要があります。

毎年旧正月の2週間ほど前から開催されるのが「年貨大街(ニエンホウダージエ)」と呼ばれる
旧正月マーケット。

どの街でも特定の場所で開催されるようですが、
台北は毎年、観光でも人気の迪化街(ディーホアジエ)で行なわれます。

普段とガラッと雰囲気が変わって、ストリート中が旧正月一色になるのが楽しくて大好きなので
今年も行ってきました!
その様子をお届けします。

台北・迪化街の旧正月マーケット

台北の西側、淡水川の近くにある迪化街は古くからの建物がたくさん残るストリートで
レンガ造りの建物が台北の他エリアとは一味違い、観光でも人気スポットです。

昔ながらの布市場、漢方薬屋さんや乾物屋さんなどがズラーッと立ち並ぶ中に
最近では古い建物をリノベしたおしゃれな雑貨屋、カフェなどが多数できていて
台北に住んでいても定期的に訪れたくなる場所の一つ。

発展がとても早いので、行くたびに発見があります。

旧正月期間だけ開催されるこのマーケットは、今年は2月8日まで開催。
2月9日が除夕(旧正月の大晦日)なので、その前の日までとなります。

マーケットへは、迪化街と南京西路の交差点から入るのがおすすめ。

このようにマーケットの看板とランタンが出ていて、写真を撮るにもいい場所になっています。
ここからストリートに入って、北上して行きましょう。

ここから歩いて行くとすぐに、大きな建物があるのですが、そこは永樂市場という布市場。

台北で裁縫グッズや布などを調達したい場合はここに来るのが一番。
鮮やかな色のボタンの花がきれいな「客家布」もここで購入できます。

毎年この旧正月マーケットが開催される時期は、この建物にその都市の干支の大きな飾りが飾られます。

人と比べたらその大きさが分かるのではないでしょうか。
なかなかインパクトがあるので、ここも写真スポットになっています。

去年はうさぎ年だったため、なかなかかわいいアニメチックなうさぎだったのですが
今年は辰年だけにかっこいい感じの龍ですね。

今年はマーケットへは平日に訪問したのですが、
旧正月が近いため、人、人、人・・・・!

両側にたくさんお店が立ち並んでいて、普段より道幅が狭くなっているのもありますが
まっすぐ歩くのが困難なぐらい人が溢れかえっています。
週末ならもっと混雑しているはず・・・。

普段はこのストリートは観光客の方が多いのですが、この時期は台湾人ばかりです。
それだけみなさんにとって旧正月の準備をするというのが大事なのでしょう。

ちなみに、夜になると屋台の電気とライトアップされるランタンがきれいで雰囲気が出ます。

ちょっとした夜市みたいに見えますね!

旧正月マーケットで買えるもの

今年2024年の旧正月マーケットで見つけたものを紹介していきます!

まず、これはたびたびの迪化街訪問でも思っていたことですが、
台湾のお土産物のレベルが確実に上がってきている!!

このストリートの雑貨屋さんはやはりお土産物が多いのですが
数年前に比べて明らかに、夜市で売っているようなI♡TAIWANロゴの商品!などではなく
クリエイターさんが作っているおしゃれな物が増えてきています。

旧正月マーケットは食べ物が中心ですが、雑貨も色々ありました!

まずストリートに入ってすぐの屋台で見つけたものがこちら。

日本でも大人気の「漁師バッグ」と呼ばれる台湾の伝統的なバッグですが
通常はボーダー模様だけなのですが、最近はポイントで柄入りのものもあり
旧正月柄のものを見つけました!

下の段のタピオカやパンダは最近目にしていましたが、
上の段にある旧正月柄は初めて見ました。
運気が上がりそうな色使いだし、ポイントになっていてかわいいですね。
日本ではまず手に入らないかと。

この時期に台湾旅行に来て旧正月マーケットで見かけたなら、お土産の候補にしてもいいと思います。
このバッグ、軽いし丈夫で使いやすいですよ!

お次はこちら、かわいいピアスを見つけました。

台湾の人は旧正月の時は伝統に従い、赤い服(または下着)を着るのですが
その時に使えそうなピアスがたくさん!

年に一回の出番になってしまうかもしれませんが、ピアスなら保管していても場所を取らないし
旧正月の時期限定で使うようにあってもよさそうです。
フリンジがついているものがとてもかわいいですね。

ポップアップ店以外にも、普段から店舗で営業している雑貨屋さんも
ご覧のように旧正月仕様。

お年玉ぶくろの「紅包(ホンバオ)」もかわいいものがたくさんあり
使う予定もないのに欲しくなっちゃいます。

今回私が旧正月マーケットを見に来た一番の目的がこちら。

みなさんもきっと目にしたことがある旧正月の飾り、「春聯(チュンリエン)」を買いにきました!

この時期台湾ではそこら中で春聯が売られているのですが
達筆の字が書いてあるオーソドックスなものが多く、
おしゃれでかわいいデザインのものはこの旧正月マーケットが一番多いのです。

特にこの場所に毎年出るこのポップアップストアは私のお気に入り。
かわいいイラストが書いてある春聯が豊富で、小さい正方形のものは1枚たったの50元!

去年もこのシリーズのうさぎのものを買って、一年間家に飾っておいたので
今年もここで龍のものをゲットしてチェンジ。

この一年もまたいい年であるように願いながら、かわいいのを選びました。

ストリート中にたくさん出ている屋台では、実際にその場で筆で春聯を書いているのも見かけます。

達筆の字や龍の絵を筆でサラサラを書いているのを見るのはなかなかすごかったです!

伝統的な、字が書いてあるだけのものも本当にたくさん売っているので
ストリートを歩き回ってみて好みのものをじっくり探すのも楽しいと思います。

私の経験ですが、何年か前のこの旧正月マーケットのポップアップストアで
春聯1枚の値段を聞いたところ「400元」と言われました。

その場で書いているわけでもなく、印刷かもしれないシンプルなものだったので
そんな値段がするはずもなく・・・。
違和感があり、他のお店の値段も見て回ったところ明らかに高かったので
私の中国語のアクセントから外国人である事を判断しての言い値だった気がします。
中にはこのように悪質なお店もあるので、値段の相場を見ながらお買い物してください!

雑貨以外は、とにかく食べ物、食べ物、食べ物!

ナッツをたくさん用意する習慣があるのか、ナッツの量り売りをよく見かけます。
値段はあまり確認していないのですが、普通にスーパーなので袋に入っているものよりは安そうな気がします。

あとはお菓子の量り売りもたくさん。

カラフルなグミやキャンディがひたすら並んでいるのはちょっと欧米のスーパーみたい!
グミ好きとしては思わず買いたくなってしまいますが
ダイエット中なので我慢しました。(笑)

その他、からすみや干し椎茸、するめなどの乾き物、
それからフルーツなんかも売られていました。

まとめ

台湾に移住してすでに10年がたつ私は、生活の基準が台北になっていて
もうあまり異国感を感じる瞬間はないのですが、
この旧正月マーケットは毎年「台湾に住んでいるんだ!」というのを実感できる場所でもあります。

日本で生まれるとあまり馴染みのない旧正月が、ちゃんと文化として根付いてるのを見て
現地の人に混ざって買い物できる年に一回の機会。

この時期に台湾に旅行に来られる方々にぜひおすすめしたいアクティビティです!
ものすごく混むのだけがネックですが、普段と違うこのにぎやかな雰囲気を味わいにぜひ行ってみてください。