日本で「中秋の名月」といえば、お月見、月見団子、月見バーガー(?!)などを連想すると思いますが、台湾には独自の習慣が根付いています。
台湾の中秋節は祝日になっており、なんと家族などでバーベキューや焼肉を楽しむんです!
「お月見でバーベキューって??」と思われた方も多いと思うので、今回はそれについてお伝えしていきます。
また、バーベキュー・焼肉以外で台湾の中秋節で連想される文旦、月餅についても解説しますね。
もくじ
台湾の中秋節は端午節などに並ぶ大事な日
中秋節は台湾だけでなく中国やベトナムなどでも祝われます。
台湾においては春節や端午節に並んで大事な祝祭日で、旧暦の8月15日が中秋節のお休みとなります。
2019年は9月13日がその日に当たり、13・14・15日と3連休になりました。
日本では中秋の名月といえばお月見ですよね。
台湾では日本とはちょっと……いや、だいぶ違うかもしれません。
では、中秋節の定番3つを写真とともに見ていきましょう!
中秋節の定番その1:バーベキュー・焼肉
台湾の中秋節の定番料理は、なんとバーベキューや焼肉です!
「なんで月見でバーベキュー?」と不思議に思いますが、この習慣が根付いたのは台湾のバーベキューソースの広告がきっかけだったそうです。
日本でもバレンタインやホワイトデーはお菓子会社の策略だとされていますが、それと同じですね。
焼肉店に食べに行くこともありますが、多くの台湾人は自宅前(近く)の道端で家族や友達揃ってバーベキューをするのが定番。
中秋節が近くなると、スーパーでは写真のようにバーベキューの道具や紙皿や紙コップ、割り箸などバーベキューに必要なものが特設コーナーに置かれます。
中秋節前にスーパーに行くと、カートいっぱいにバーベキュー道具や食材を買い込む台湾人を見かけることがあるはずです!
残念ながら写真がないのですが、台湾人のバーベキューではお肉をトースト(食パン)に挟んで食べるのが定番となっています。
(個人的にお肉にはお米を合わせたいので、お肉とトーストの組み合わせには納得がいきません!)
トーストにお肉を挟めば箸を使うことなく手軽に食べられて便利だからかな?と筆者は推測しています。
筆者はここ数年バーベキューには行かず焼肉を食べに行くことが多いです。
(お肉が大好物な筆者にとっては嬉しい習慣です!)
中秋節の定番その2:文旦
洋梨のような形の文旦(ザボン)も台湾の中秋節の定番フルーツです。
文旦は中国語では「柚子」と呼ばれているので、最初は「これがユズ?!」とびっくりするかもしれません。
この次にご紹介する月餅と同じく、お世話になっている人や会社の取引先などに贈り物として贈られることもあります。
文旦を食べるときに剥いた皮は、子どもの健康と安全を願って帽子のように頭にかぶせたりします。
この習慣は、中国語の「柚子」と「佑子(子どもを守る)」の発音が似ていることからできたものだそう。
皮が厚いので剥くのがちょっと大変ですが、果実はあっさりした甘さでおいしいですよ。
柑橘類が好きな方はきっと気に入るのではないかなと思います!
中秋節前後に台湾に来ることがあれば、ぜひ味わってみてくださいね。
中秋節の定番その3:月餅
3つ目の定番は中華菓子・月餅です。
文旦のところでもお伝えした通り、中秋節前に一番よく贈り物として贈られます。
もともと一つがずっしりしていて一度にそんなに食べられるものではないのですが、中秋節前はいろいろなところからいただいて月餅祭りになることも……。
このせいで月餅が嫌いになってしまう台湾人もいるようですが、それもわかる気がします。
月餅は昔ながらのデザインのもの(この下の写真参照)はもちろん、この記事の一番上の写真にあるように柿やピーナッツなどユニークなデザインのものも。
中のあんも月に見立てた卵黄の塩漬けが入っているもの、ナッツが入っているものなどさまざまです。
コーヒーでおなじみのスターバックスでは、トレードマークとなっている女性がデザインされたオリジナルの月餅ギフトが毎年販売されています。
また、月餅に限らずパイナップルケーキなどのお菓子が贈り物として選ばれることもあります。
月餅ばかりではさすがに飽きてしまうので、他のお菓子が少しでもあったほうがもらう側としてはありがたい、といったところでしょうか。
しかし月餅にしてもパイナップルケーキにしても、一つあたりのカロリーはなかなかのもの。
バーベキューや焼肉も食べますし、中秋節後は体重測定が恐ろしいです……!
外でバーベキューを食べながら、お月見を楽しもう
もし中秋節の頃に台湾に来ることがあって、台湾人たちのバーベキューに参加する機会に恵まれたら、ぜひ台湾式のバーベキューを体験してみてください。
自分たちで焼肉を食べに行って台湾式の中秋節を祝うのもいいかもしれませんね!