都会のオアシス!台湾大富豪の邸宅・板橋「林本源園邸(林家花園)」

 

時は、1893年(清朝末期時代)

中国福建省から台湾に渡った林氏一族が、台湾で財を成し、

板橋の広大な土地に林氏の城となる邸宅兼庭園を築きました。

この邸宅は、国定古蹟(史跡・文化財)として指定され、

当時の面影を残した歴史的建築として、現在に受け継がれています!

 

今回は、中国時代劇に迷いこんでしまったような世界観が魅力の「林本源園邸」の邸宅へ!

Hana花がご案内致します!

 

林本源園邸の歴史的概要を知ろう!

林本源園邸は、100年以上の歴史があり、昔のままの状態で保存されている建築物ですが、

時代に翻弄された深~い歴史があります。

 

中国から来台した貿易商の林一族は、

地方産業の普及や土地の開拓に尽力し、台湾で膨大な富を得て、財産を築き上げました。

1847年、住居及び、穀物の保存場所を造る為、万橋(現在の板橋)地区に家屋を構え、板橋に邸宅を建設。

1893年に、敷地総面積約6054坪を誇る林本源園邸が落成しました。

 

日清戦争後の日本統治時代には、日本管理下の元で保存されていましたが、

敗戦後の1949年、中国国内の内乱(蒋介石の台北遷都)により、

300世帯を超える多数の難民が訪れ、邸を住処とされました。

その後20年間、園邸は占領され、違法建築の増加などで、園邸内部はひどく破損してしまいます。

 

時を経て、保存の声が高まり、

1971年に、修繕計画が出され、林家が園邸を台北県政府に譲渡。

政府と園邸内の住民が協議した結果、

伝統文化を求める民衆の要望に答え、当時の状態を保存する方法で、1982年に修繕工事が開始しました。

修繕には、1億5千萬台湾ドルをかけ、1986年に完成。

翌年に一般公開されるようになりました。

 

当時の姿がそのまま復元された林本源園邸は、観光スポットとして注目されるようになり、

現在、美しい歴史建築の数々を見ることができます!

 

林本源園邸への入場方法は?

チケット販売所にて、チケットを購入!

入園料TW$80(日本円:約290円)がかかります。

※新北市民及び、中華民国65歳以上12歳以下の子供は、身分証明書提示で、入場料が無料です!

 

こちらの門から入場です!

門をくぐると園邸の案内図があります。

楠の木に囲まれた一本道から、大豪富の園邸へ‼

アドレナリンがドクドク♡

いざ、出発です(^^)/

建築が美しい☆林本源園邸のスポットを見学しよう!

1.林家邸宅「三落大暦」

一番始めに建築された三落大暦は、林家が住んでいた邸宅です。

邸宅部分は、現在も林家が管理している為、

1日5回(10:00、11:00、14:00、14:30、15:00)

店員30名と見学時間が決められています。

 

筆者が訪れた春節期間中はお休みの為、入場不可( ;∀;) 残念・・涙。

上記の写真は、庭園から見える三落大暦の邸宅です。

こちらは、池掘りの外側から撮影。

 

台湾清代邸宅の典型的な造りだそうです。

遠目からは、オレンジ色の屋根にレンガ造りの家しか見えませんでしたが、

雄大さや謹厳さといった、ただならぬオーラが感じられました。

2.書籍の保存庫「汲古書屋」

三落大暦の後庭に建築された汲古書屋!

ここは、かつて1000巻以上の書物を収めた図書館でした。

書屋の前に立つ四柱軒亭と屋根の造りは、中国南洋建築の影響を受けています。

 

汲古書屋の中は、当時の書籍が保管されているのかな⁉と期待しましたが、

MITグッズが売られているショップでした!

林家花園のポストカードや

三落大暦の模型などといった記念品も販売しています!

お土産を購入したい方は、汲古書屋にて!

3.翡翠色の池が見どころ「方鑑齋」

当時、読書の場として親しまれていた「方鑑齋」

目の前には、緑に囲まれた美しい方形状の池があります。

池の周りには、戯亭(お芝居を演ずる舞台)・鑑賞台(お芝居を見る場所)・遊郭・山小橋があります。

池を挟んだ両端から見る景色は、

まさに都会のオアシス!

今も尚、当時と変わらぬゆったりとした時間が流れています。

 

「福」と書かれた上にある水色の飾り窓は、「寿」を表しているそうです。

4.来賓の方を迎える場所「來青閣」

二層閣構造の來青閣は、昔、多くの来賓客が宿泊した場所でした。

2階からは、緑の野山が見渡せる景色が広がっていたことから、「來青閣」と名付けられたそうです。

現在は、老朽化により2階へ上がることはできませんが、1階部分を見学することができます。

 

建物内は、伝統芸能の人形が飾られていました。

煌びやかな伝統衣装が素敵です!

 

天井を見上げてみると、四匹の蝙蝠に、白鶴が描かれています。

 

蝙蝠は「福を賜る」という意味があり、幸福の象徴を表している為、

林家の繁栄と幸福を願って、描かれたものであることが分かります。

天晴れ‼ 

5.お花の観賞場所「香玉簃」

他の建物と比べると、こじんまりとしている香玉簃は、その昔、休憩所としての小屋でありました。

当時は、花園を鑑賞する場所として、目の前に広がる広い敷地内に、四季折々の花々が植えられていたようです。

 

現在は・・

こんな感じで閑散としていますが、中央に樹齢120年を超えるマンゴーの木があります。

毎年3月~5月にかけて、マンゴーの実がお目見えするそうです。

6.池の中に建てられた建物「月波水謝」

四角形の建物は、池の中に建てられていますが、橋によって、岸とつながっています。

 

建物の横にある人工山の石段から月を眺めると、

月の影が池の水に映ることから、「月波水謝」という美しい名前が付けられました。

建物内への入場は禁止されていますが、中秋節(旧暦の9月15日)頃に期間限定で開放されることがあるそうです。

7.100人以上を集客可!来賓の為の宴会場「定静堂」

四合院建築の定静堂は、園内最大の面積を有する建物です!

入口の前には、解放感のある大きな中庭があります。

門が3重になった堂内。

一つ目のお部屋では、林本源園邸の歴史が上映されていました。

ビデオは、英語・日本語・韓国語・客家語・台湾語での視聴が可能です。

奥の方へ足を踏み入れると、演奏会が開かれていました。

美しい音色にうっとり♡

 

来賓向けの豪華な椅子にも目が釘付けになりました!

素敵(^_-)-☆

8.「來青閣」に似た2階建ての建物「觀稼樓」

來青閣と比べ、一回り小さい建物となった觀稼樓は、似たような造りから小樓と言われています。

この建物の2階から、田畑を耕す民の姿を見た林氏が、耕作の苦労への労いを込めて、「觀稼樓」と名付けたそうです。

9.心が和む「榕蔭大池」

池の周りには、多くのガジュマルの木が植えられている為、榕蔭大池と名付けられました。

池から見る景色は、西遊記に登場⁉するかのような景色が広がっています。

翡翠色の池には、数羽の鴨。

なんだかほのぼの。

癒される~!

林本源園邸、その他の見どころ!

孔雀小屋

大きな鳥小屋は、観賞用の孔雀を飼育している小屋だったのですが、

・・孔雀がいませんでした。

普段はいるのかな?

猿の檻

ガジュマロの木の根に覆われた神秘的な場所は、以前猿の檻として使用されていました。

現在、猿は飼われていません。

 

邸内には、大地に無数の根っこを張ったガジュマロの木がたくさん植えられています。

生命力溢れるガジュマロの木々!

この壮大なパワーに、元気がもらえます!

洞窟のようなトンネル

橋の下には、秘密基地に続くようなトンネルがあります。

人一人が通れる道は、どこへ続くのでしょうか・・⁉

まるで、迷路のようです。

 

視覚的に隠蔽効果を出して、庭園内を一望できないように、造られているとか(‘◇’)ゞ

この道を通って・・どこに出るかはお楽しみ♡

吉祥のシンボル‼獅子舞ショーに遭遇!

ご存知の方も多いと思いますが、

獅子舞は、「駆邪と降福」を象徴とした中国伝統芸能です。

春節行事として、度々台湾各地で行われる獅子舞を、ここ林本源園邸にて、見ることができました♡

 

音がする方へ向かった時には、人がたくさん!

ちょうど「來青閣」のある手前の広場にて、行われていました!

 

雄々しい色鮮やかな獅子が、太鼓の音に合わせて、優雅な舞を披露!

口に加えた、みかんや飴玉を、観客の方へ投げる!というパフォーマンスもありました♡

ゲットした飴玉は、縁起がいい!

 

最後にくす玉のようなものから

「福門鴻運連年盛」(毎年たくさんの幸福に包まれ、豊かな生活ができますように)

という意味の春聯がでてきました!

幸せ♡

今年も良いことがありますように!

 

基本情報

[iframe src=”https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d3615.675954798635!2d121.45240971455327!3d25.011124645363054!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x3442a80291b1b5f9%3A0xb891f90afecb5572!2z5p6X5pys5rqQ5ZyS6YK4!5e0!3m2!1sja!2stw!4v1580611656789!5m2!1sja!2stw” width=”600″ height=”450″ frameborder=”0″ style=”border:0;” allowfullscreen=””></iframe]

住所:新北市板橋區西門街9號

交通:MRT板南線府中駅1番出口下車。府中路に沿って、約200M直進し、右折。文昌街を直進すると到着します。徒歩約15分。

電話:02‐2965‐3061

営業時間:9:00~17:00

公式HP:https://www.linfamily.ntpc.gov.tw/

おススメ茶芸館「逸馨園書香茶坊」が近くにあります!→https://kogetsu-an.shop/taiwan_tea/3237/

「林本源園邸」とセットで訪れてみて下さいね!