【コロナ禍の台湾】入国後「防疫(隔離)ホテル」生活の実態レポート!

世界各国において、未だ感染拡大が続くコロナ禍では、

海外からの帰国及び、入国者には、2週間の隔離措置を行う国々があります。

台湾もその一つであり、ホテルの部屋から一歩も出ることが許されないという厳格な政策を取っています。

今回コロナ禍に一時帰国をした筆者。

実際に経験した防疫ホテルの設備や食事、台湾政府が行っている政策など、

現在のコロナウイルス状況と共に、お伝えしたいと思います。

最初に!台湾国内のコロナウイルス状況について

コロナが世界中に蔓延し始めた2020年から2021年にかけて、

台湾本土での市中感染は、ごく一部で制御をしていた台湾ですが、2021年5月より、感染が急拡大。

5月中旬には、衛生福利部中央感染症指揮センターにて、警戒レベル4段階のうちの3級に引き上げられました。

それに伴い、5/18より学校が休校、企業もリモートワークを推奨、レジャー、娯楽施設は営業停止。

飲食店はテイクアウトのみ。

外出時、マスク着用義務。

そして、台北市を含む一部地域では、市内のスーパーや市場にて、身分証番号による入場の振り分け規制を実施。

といった様々な政策により、

街に人がいないというゴーストタウンのような状況に。

公園も規制され、遊べない状態。

バスケットゴールも外され、なんとも寂しい状態です。

 

国民が一丸となって、コロナ封じ込め対策を行った結果、徐々に感染者が減少。

7月27日には、警戒レベルが2級に引き下げられ、緩和政策が取られました。

引き続き、感染防止対策、ルール遵守をする必要がありますが、徐々に日常が戻りつつある現状です。

 

とはいえ、海外からの入国者については、台湾の停留ビザ、居留ビザを取得している方でも入国を停止した状態であり、

居留証をもっている人及び自国民のみの入国しか認めていない状態です。

※2021年8月現在の情報です。

 

台湾入国後は、政府指定の防疫ホテルへ直行!

コロナ禍の一時帰国は本当に苦労の連続。

両国にて、出入国に行うPCR検査、そして、台湾に戻ってきてからの隔離生活・・。

元々自宅にて隔離をする予定でしたが、

2021年6月27日以降、自宅検疫が不可となり、防疫ホテルにて入国後14日間の隔離が義務付けられました。

(正確には、入国日を0日目とする為、15泊16日の隔離生活)

 

降機後は、空港にて入国に関する居家検疫通知書の作成→唾液PCR検査を行い、結果を待たずに、入国手続きをします。

筆者が入国した日は、入国者が非常に少なかった為、着陸から入国まで40分くらいでとてもスピーディーでした。

出国ロビーを出ると、すぐに防疫タクシーに案内され、宿泊する防疫ホテルへ直行です。

タクシー乗車前には、全身及び手荷物を一気に消毒されます。

結構な量の消毒液をかけられるので、お気に入りのバックなどはできるだけ使用しない方が良いでしょう。

 

防疫ホテルのお部屋は?設備について

ホテル到着の際は、ロビーでチェックインをするのが一般的ですが、

空港からホテルへ向かう際に、ホテルに連絡を入れるので、到着後はすでにチェックイン済みの状態に!

ホテルの入口にて、客室番号を口頭で案内され、客室へ移動。

入室した時点から、隔離終了となる日まで、一切部屋から出ることができません!

ホテル内の移動も禁止です。

隔離規定に違反すると最高で100万台湾ドルの罰金が科せられるので、注意が必要です。

 

こちらは筆者が宿泊した台北駅に近い某Rホテルの客室です!

お部屋は、27㎡の3人客室で、親子3人で宿泊しました。

シングルとダブルベットに、

ちょっとしたリビングのような感じで、テーブルと椅子3脚。

 

他、薄型液晶テレビ、冷蔵庫、電話、ドライヤー、スリッパ、エアコン、電子ポット、ハンガー、

セーフティーボックス、WIFIの設備があります。

 

衛生面を考慮して、リモコンや電話は、ラップでぐるぐる巻きの状態。

(※操作は通常に行えます。)

防疫ホテル選びで重要なことは、窓が大きめの部屋を選ぶことです!

一部の防疫ホテルには、窓がない或いは、窓が小さなお部屋があります。

外に出れないからこそ、外の景色が見えて、日光を少しでも浴びることができる窓ありの部屋が良いでしょう!

 

部屋の窓から見える景色は、The台湾的な雑居ビル群。

左右には、防疫ホテルがあり、隔離生活を行っている人の様子が見えました。

筆者と同じ隔離生活。なんだか少し勇気が持てました!

 

客室アメニティーは、歯ブラシ/お茶/コーヒー/飲料水/シャンプー/リンス/ボディーソープ/

石鹸/ティッシュ/カミソリ/タオル/紙コップの用意がありました。

 

こちらが、洗面所です。

トイレとシャワールームがわかれているので、快適に使用ができました。

 

隔離期間中の客室清掃は、すべて自分で行います。

基本要望がない限り、シーツ交換もなされません。洗濯も自分で行います。

客室には、洗濯洗剤/食器洗剤/水回り用洗剤(洗面台・トイレ)/消毒用アルコールが用意されていました。

小さなほうきとチリトリもありました!

とはいえ、ちょっとこれだけではお部屋掃除には不十分だったので、

予め掃除用具やファブリーズを持ち込みました。

荷物が余計に多くなり大変でしたが、あってよかったと思います。

 

隔離期間中、ホテルスタッフとのやりとりはすべてLINEで行います。

必需品の飲料水、ティッシュ等は、なくなり次第、スタッフに要望すれば、補充してくれます。

 

生活に必要なものが一通り揃っているので、特に不便だった点はありませんが、ちょっと残念だったのが、冷蔵庫。

若干壊れていたのかどうか真相はわからぬままでしたが、冷蔵庫の温度が生ぬるかったです。

冷蔵庫にドリンクをいれても、全然冷えないー涙。常温よりやや冷たいかな?程度。

隔離期間中、ホテルスタッフが部屋に入ることはできないので、仕方なしです。

 

政府&ホテルから支給品あり!

政府から頂いた支給品です。

台北市内は、一律同様のものが支給されるものだと思っていましたが、防疫ホテルがある区によって、

支給品は異なります。

同様に、ホテルからもスナック、麺の支給品がありました。

防疫ホテルで提供される食事は?

隔離中、唯一の楽しみとなる食事!

 

【朝食】

サンドイッチ

饅頭(マントウ)や大根餅

台湾式クレープ「蛋餅(ダンビン)」

豆乳&肉まん+野菜まん

など・・

 

【昼食&夕食】

台式弁当

イタリアン

日式弁当

小籠包&麺

鍋料理

ビーガン料理

 

また週末限定のおやつには、

五十嵐のドリンクや

ティラミスが提供されました。

 

以上が滞在中のメニュー一部です。

 

バライティー豊富なメニューで、胃袋を満たしてくれたので、筆者的には満足でした!

※15泊もいるので、メニューがかぶることもあります。

 

提供されたお料理を食べる気がおきない時は、Food pandaやUber Eatsの利用が可能です。

また外部からの差し入れも可能です。

持ち込んだ、カップラーメンやインスタントスープ、サトウのごはん、お茶漬けなども重宝しました。

隔離中にやるべき事とは?

毎日健康状態を記録する必要があります。

衛生局から毎朝送られてくるlineに検温して報告。

同様にホテル側にも1日に2回検温の報告義務がありました。

健康状態を確認する電話がかかってくることもあります。

また、10~12日目に「簡易検査キット」でPCR検査を行います。

18歳以下は、キット検査の必要がありません。

陽性の場合は、すぐに1922の衛生局に連絡。

 

入国から13日目に再度PCR検査があります。

ホテルの外に、大型の専用バスが到着し、鼻咽頭検査を行います。

検査時間は当日にホテル側から連絡がありました。

直前にならないと時間がわからないのがやや辛い。

2021年6月末以降より、入境者全員簡易検査キット+鼻咽頭検査が義務付けられました。

公費と聞いていたので、無料かと思いましたが、1人500元の費用がかかりました。

 

隔離解除後、更に7日間の自主健康管理期間あり!

今回の出入国にて、計6回のPCR検査を受けた筆者。(日本2回、台湾4回)

自主健康管理中もGPSにて位置情報を確認され、健康状態を報告する義務がある為、

晴れて自由の身になるのは、自主管理期間を終えた後になります。

 

そして、自主隔離期間にしてはならない事は、以下の3つ。

  • イベントの参加は禁止。
  • 医療機関にて、診察を受けてはいけない。
  • 外食禁止。

です。

これに違反すると、「伝染病防治法」にて、1萬~30萬元の罰金があります。

 

とはいえ、症状がなければ、仕事や学校、習い事などへ行くことができ、

スーパーなどの買い物や散歩にもいくことができるので、ほぼ普通の日常生活を送ることができます!

 

2週間の隔離期間中、あまり動かなかった為、体力が落ちており、昼と夜が逆転する現象も起きましたが、

過ぎ去ってみると、あっという間でした。

思っていたほどつらい経験ではなく、自分と向き合える貴重な経験だったと思います。

 

未だ警戒態勢の台湾ですが、一人ひとりの意識や行動によって、感染防止を実施!

今後ワクチン接種で予防しながら、1日も早く国際間の旅行が再開できるのを願っています。